死別再婚から踏み出して幸せになる! 失敗しないためにできること

離婚が珍しくない現代、再婚の敷居は低くなってきています。ですが、その別れが死別だった場合、途端に再婚は難しくなるようです。

死別の苦しみは、いつかは越えなくてはならない壁であるものの、なかなか踏み出せない…。中高年になると、思い出も多いので、なかなか気持ちの整理がつきません。気持ちを引きずったまま再婚しても、うまく行くはずがなく失敗してしまう結果に。

これから歩んで行きたい相手と出会ったなら。これから出会いたいと願うなら。死別再婚で失敗しないためには、どうしたら良いのかを考えて行きましょう。

 

死別再婚の難しさ

何故死別した場合の再婚が難しいのでしょうか。死別した場合、再婚を妨げる原因として、次のことが考えられます。

 

申し訳なさ

お互いが嫌いになって別れたわけではないので、死別した相手への申し訳ないと言う思いから、再婚しない選択を選んでしまうことが多くあります。裏切っているような罪悪感から、せっかくチャンスがあったとしても拒絶してしまう傾向に。

 

気持ちの整理がついていない

相手の死を受け入れられずに、気持ちの整理がついていない場合、再婚の話が出ても前に進むことができません。気持ちを整理しようとすればするほど、失った悲しみや相手との思い出、愛情が溢れ出てきてしまいます。気持ちを整理するまで、長い時間が必要になります。

に、事故のようにあまりにも突然な訃報の場合、立ち直るまでに時間がかかることがほとんど。最後に元気な姿を見たのに、もう二度と会えないという事実を理解できないのです。この場合、嫌だったことも美化されて残るので、気持ちの整理をつけるまでに、余計時間がかかる結果に。

また、病気でも発見してすぐに亡くなってしまうと「自分は何もできなかった」と立ち直りが遅くなる傾向に。長く入院し「やれるだけのことはやった」という納得が無いので、後悔ばかりで、自分を責めてしまうのです。

 

相手親類への世間体

死別した相手方の親戚へ、どのツラ下げたら良いのか分からず、世間体を気にして二の足を踏むケースがあります。付き合いが濃く、仲が良かった場合は尚更。他の人と一緒になるなんて申し訳ない、何だか後ろめたい、そんな気がして再婚のチャンスがあっても、自らの意思で逃してしまうのです。

 

子供の理解

死別した場合の再婚では、子供の気持ちも重要になってきます。子供がもう大きくなっていたら良いのですが、まだ義務教育の範囲内ですと多感な時期。亡くした親以外を受け入れられないことがあります。子供心に遠慮して気を使い、疲れて自分の居場所がないと思ってしまうことも。

子供が亡くした親への心の整理をつけて、新しい家族を迎え入れられるようになるには、時間がかかります。急いでしまうと、今後の人生に影響が出るという思いから、再婚を思いとどまるケースも少なくはありません。

 

男性の方が引きずりやすい?未亡人効果とは

若い頃失恋すると、立ち直れないと泣き叫ぶのは女性と思われがちですが、実は男性の方が失恋にはめっぽう弱いって知っていました? この傾向は中高年になっても、変わらないようです。

パートナーが亡くなった場合、残された方が後を追うように弱り、亡くなってしまうことは、「Widowhood effect」(未亡人効果)と呼ばれているそう。これが起こるのは、死別・離別関わらず、女性よりも男性が多いことが知られています。またこの現象は日本だけではなく、世界共通のことなんですって。

何故男女でこんなにも差が生まれるのでしょう?

 

生活力の違い

まず男女では生活力スキルに差があります。女性は、たとえ死別・離別しても、自分で家事ができるので生活自体に支障はありません。もしパートナーを失ったとしても、そのスキルが変わることもありません。

一方男性は、女性に家事を任せていることが多いので、自分で生活して行くスキルがない人が多いのが現状です。死別・離別によって生活が乱れ、食事や就寝の質が落ちてしまいます。結果、健康不良や鬱になりやすい状況に陥ります。

 

生活保障の違い

次に、まだ日本では死別・離別した女性は、遺族年金など、様々な制度の保障を受けやすい立場にあります。経済的な保障を受けやすいので、死別・離別した場合でも生きて行ける可能性が高いのです。

また、生きるために必要であれば、パートやバイトをしたり、細かい金銭管理をできるのも女性ではないでしょうか。ちゃっかり保険や保障などを万が一の時に仕込んでいる場合も。経済的に弱い立場だからこそ、女性の方が万が一に備えているのでしょう。

 

コミュニケーションの不足

ソーシャルネットワークは男女によって違いがあります。これも原因の一つでしょう。

仕事中心で生きてきた男性は、定年退職後に人間関係が一気に希薄化してしまう傾向に。そんな中、妻と別れてしまうと周りの助けを得ることができなくなります。加えて、唯一の理解者である妻を失くした喪失感から、鬱の発症率が高まるといわれています。

反面女性は、友人や地域を通じたつながりが多く、死別・離別による女性のソーシャルネットワークの量はそこまで変わりません。必要な時にサポートを受けられることが多いので、生きて行くことができるのでしょうね。

 

抵抗感の違い

また、男性は女性よりも死別した後の再婚に抵抗を感じる傾向にあるようです。別れを受け入れることが出来ずに、喪失感から生きる力を失って衰えて行くことも、男性に多いケースです。男性の方がずっと、別れを引きずりやすいのです。

 

死別再婚で失敗しないために気をつけたいこと

死別再婚したのが相手の場合と、自分の場合では気をつけなくてはならないことが変わってきます。

 

自分が死別した場合

遺品を片付ける

新しい生活が始まる前に、まずは前のパートナーの遺品を片付けましょう。全てを処分する必要はありませんが、新しいパートナーの目に触れない場所に仕舞うなどして、整理する必要があります。

何故なら、いくら寛大な相手だとしても、日々前のパートナーの写真や遺品を目にしていると、少なからず意識してしまうでしょう。事実このような相談が、ネット上では多数上がっています。

「彼の家へ初めて行った時、若くして亡くなられた先妻の美しい写真がたくさん置かれていました。次に行った時にも同じ状態で置かれていたので、悲しくてたまりません。」

遺品が残っていることで、自分自身も面影を追い求めてしまう可能性があるので、気持ちの整理として遺品整理を行うようにしましょう。全て捨てる必要はありませんが、本当に手元に残しておきたい、写真や思い出の物だけ残し、仕舞うか処分するか。あとは心の中に大事に仕舞っておきましょう。

 

相手と比べない

再婚相手と亡くなった相手を比べないよう注意しましょう。相手はそれを承知で、再婚の道を選んでくれたのかもしれません。ですが、好きな相手に以前のパートナーと比べられるのは、気持ちの良いものではないでしょう。忘れろ、という訳ではありません。再婚相手との将来を優先的に考え、思いやりを持ちましょう。

 

亡くなったパートナーの自慢をしない

以前のパートナーがいかに優秀だったか、いかに素敵であったか、称えたくなる気持ちもわかりますが、そういった話は控えるように。言われた再婚相手は、自分にもそうあるべきだと強要されている気分になるかもしれません。自分が至らない、と言われているような気持ちになるかもしれません。

 

墓参りの強要をしない

いくら前のパートナーが大切でも、再婚相手に墓参りや仏壇の前で手を合わせることを強要してはいけません。相手に手を合わせる気持ちがあっても、強要されると、その気持ちが薄れてしまうこともあります。亡くなった人を悼む気持ちは、あくまでも心から。相手へ強要するものではありません。

 

住まいを新しい場所にする

死別したパートナーと暮らしていた住居は、思い出がたくさん。そのため無意識に面影を求めてしまうことがあります。再婚相手も以前のパートナーの思い出を意識し、落ち着けずに過ごすかもしれません。できれば新しい場所で心機一転しましょう。

ですがあまりにも吹っ切れずに、こんな二重生活のようなことをしてはいけません。余計に悲しませることになります。それならば、初めから再婚すべきではないのです。

「夫が死別再婚で新居を構えましたが、前妻との家をまだ維持しています。そして日に二回はその家へ行ってしまいます。一緒になって一年経ちますが心が折れそう。」

住居を変えても良いと思える相手と、相手のことを思いやれる心が必要になってきます。

 

家族や子供と相手の仲をとり持つ

もし、以前のパートナーとの間に子供がいるのであれば、再婚相手と良い関係を築けるように配慮してあげましょう。もちろん再婚相手の人柄や努力も必要ですが、まずはサポートがとても重要です。

年齢によっては、再婚相手を受け入れたくないと思うこともあるでしょう。また、再婚相手も子供が自分を受け入れてくれるか、とても不安なはずです。まずは仲人になったつもりで、両方の気持ちを汲み取り、交流しやすい状況をつくってあげるようにしましょう。話が弾むような気配りをしてあげてください。

また、子供だけではなく自分の親や親族にも溶け込めるような配慮が必要です。もし皆一緒に住んでいるのであれば、尚更。定期的に自宅に招くなどして、コミュニケーションが取れる状況を作りましょう。実際にネット上では、家族の反対を受けた男性の質問が上がっています。

「前の妻と死別し、三年経ってようやく立ち直ることができました。再婚したい相手と出会ったのですが、自分の家族から反対されています。家族がバラバラになってしまうのではないか、と思っているそう。」

新しい家族を迎えることで、今の状況よりもずっと良くなると家族に分かって貰うようにしましょう。

 

愛の気持ちを伝える

せっかくこれから幸せになろうという相手に、やっぱり死別したパートナーの方が良かったのでは…という思いをさせないようにしましょう。できる限り愛していること、大切に思っていることを伝えるようにしてください。言わなくてもわかると思うかもしれませんが、言葉に出して伝えることで、相手が安心することもあります。

 

思い出を話す時は注意する

亡くなった相手の思い出を、必要以上に持ち出さないようにしましょう。相手が聞きたがった場合は別ですが、特に子供や両親など、再婚相手以外の家族を含めて話す場合は注意です。話された再婚相手は、その輪の中に入れずに居心地の悪い思いをするかもしれません。また、思い出話を聞かされると、まだ前のパートナーのことを忘れられないのだな、と感じてしまうこともあります。

 

相手が死別している場合

相手を責めない

死別と離別では心の状況が違います。相手の気持ちを尊重してあげてください。亡くなったパートナーのことを話しても、決して責めてはいけません。気持ちの整理がつくまで、見守るようにしましょう。

 

相手の思い出の品を新しくしない

勝手に前のパートナーの遺品を整理してはいけません。また、インテリアなどにも思い出が残っている可能性があるので、勝手に新しくしないようにしましょう。古くなったり痛んだものは、相手にどうするか確認を。再婚相手が自分から片付けるまで、見守ってあげましょう。

 

自分から墓参りをする

再婚相手のあなたに気を使い、前のパートナーの墓参りに行かないようにすることがあります。そんな時には、相手を促し積極的に足を運びましょう。死別した人と再婚する場合、過去を理解した上で支えることが重要。その覚悟が持てないのであれば、うまくいきません。

 

亡くなった相手を悪く言わない

決して前のパートナーのことを悪く言ってはいけません。たとえ再婚相手が言ってきたとしても、気を使ってのパフォーマンスの可能性があるので、それに乗っからないようにご注意を。

自分で言う分には良いけれど、他人であるあなたが悪く言った場合、ムッとしてしまう可能性がありますので。

 

嫉妬をしない

前のパートナーに対して、嫉妬の心を持たないようにしましょう。どんなに張り合っても、亡くなった人には勝てません。だって、勝負の土俵に決して上がってこれないのですから。

自分一人で空回りし、醜い姿を見せてしまうことになります。思い出は綺麗なもののまま残り続けるので、争うたびに部は悪くなって行きます。

自分は自分と割り切って考えてください。再婚する相手もは亡くなった悲しみを乗り越えようとしています。見守る広い心を持ちましょう。

 

中高年が死別再婚するメリット

相手の思い出と生涯過ごすのも素敵ですが、一度しかない人生をもう一度誰かと過ごしてみる選択もあります。再婚するメリットって何でしょう?

 

心の拠り所

失った悲しみが大きいと、自暴自棄になってしまうことがあります。生きる希望がなくなり、分かち合う人が居ないことに絶望してしまうのです。

再婚することで、心の支えになってくれる存在を再び得ることができます。ボロボロだった生活から立ち直るきっかけになるかもしれません。

 

健康不安からの解消

中高年になると、様々な健康の不安が付きまとうようになります。今は元気でも、この先はわかりません。万が一倒れたら? 自力で救急車を呼べる状態なら良いのですが…。もし誰かと一緒に居られたら、何かあったときにお互い助け合うことができます。

 

経済不安からの解消

年金引き上げや再雇用など、何なら死ぬまで働き続けろという現代の日本において、経済不安は中高年も若い世代も変わりません。特に中高年になると、若手が優勢な社会では再就職先を見つけるのも大変です。ですが万が一の時は夫婦二人で収入を確保するため、仲良くパートに出かけても良いと思えば、未来は明るくなります。

またどちらかが経済的に余裕があり、相手には家事などで生活を支えて欲しいと考える場合、相手もそれでOKであれば需要と供給がマッチします。一方は家事の煩わしさがなくなり、一方は経済的不安から解放され、心にも余裕が生まれるでしょう。

 

周囲を安心させる

死別の場合、周囲がそのことに触れられず、心労をかけている可能性があります。例えば親兄弟、仲の良い友人たち。口には出せずに幸せを願い、心配し続けているかもしれません。周囲に幸せになった姿を見せることも、心配してくれている人たちへの恩返しになります。

 

死別再婚するにも法律で定められた期間がある?

死別の場合でも、法律で再婚するまでの期間が設けられています。その期間は、民法第733条に記されている「再婚禁止期間」のこと。これは女性に定められた規定で、男性には再婚禁止期間がありません。男性は離婚してすぐに再婚することが可能です。

「再婚禁止期間」は、女性が婚姻関係を解消した後、100日経過するまで再婚できないという、女性のみに適応される期間です。何故女性ばかりが…と思うかもしれませんが、離婚してすぐ別の男性と再婚し子どもが産まれた場合、子どもの父親がどちらなのか、曖昧になってしまい、判定が難しくなります。それを未然に防ぐための期間なのです。父子関係を明確にするため、止むを得ないと受け入れましょう。

 

死別再婚で幸せになるために

これからの人生、心の支えとなる存在は必要です。中高年といってもまだまだ若く、この先の人生を一人ぽっちで過ごすには長すぎます。死別した相手を想うのは悪いことではありません。ですが、残りの人生についても考えることが必要。再婚は本人の気持ち次第です。

その一歩を踏み出すのは、自分次第。亡くした相手と過ごした時間を自分の中で大切にし、それを理解して貰える素敵な相手と、再び歩む道を選択肢に入れてみてはいかがでしょう。中高年になれば人生経験も豊富なので、ある程度理解を示してくれるはずです。

 

皆様が素敵な相手と巡り会えますように。